2026-03-17

「お隣との境界線がどこなのか、実はよくわかっていない」「親から引き継いだ土地に境界標(杭)がない」——このような状況は、特に古い土地や農地・相続した土地では珍しくありません。
しかし、境界が不明確なまま放置していると、売却・建て替え・相続のタイミングで突然トラブルが発生することがあります。
この記事では、土地の境界トラブルが起きる原因・測量の種類・具体的な解決方法について、愛知県大府市を拠点に土地取引を専門とするmiracle株式会社がわかりやすく解説します。
「土地の境界」とは、隣り合う土地と土地の区切りを示すラインのことです。法務局に登記されている「筆界(ひっかい)」と、所有者同士が合意している「所有権界」の2種類があります。
筆界とは、法律上の土地の区画を示すもので登記された時点で定まっています。一方、所有権界は隣人同士の合意によって決まるものです。この2つが一致していれば問題ありませんが、古い土地や相続が繰り返された土地では2つがずれているケースがあります。
土地の境界は通常「境界標(きょうかいひょう)」と呼ばれる杭や金属プレートで現地に示されています。しかし、長年の工事・植栽・舗装工事などによって境界標が失われてしまうケースは非常に多く、「昔は杭があったはずだが今はない」という状況もよく見られます。
境界標がないと何が困る?
日常生活では困らないことが多いですが、土地の売却・建て替え・相続・分筆をする際に「境界が確定していない」として手続きが進まなくなることがあります。特に土地売却では、買主や金融機関が境界確定を求めることがほぼ必須です。
境界をめぐるトラブルは、突然発生するように見えて、実は長年積み重なった原因があるケースがほとんどです。代表的な4つの原因を見ていきましょう。
明治・大正時代に作成された公図(法務局に保管されている地図)は、当時の測量技術の限界から精度が低いものが多く、現況と大きくずれていることがあります。愛知県内でも、古い農地や宅地でこのような問題が多く見られます。
道路工事・外構工事・建て替えなどの際に、境界標(杭・金属プレートなど)が誤って撤去・移動されてしまうことがあります。また、長年の経年劣化により地中に沈んでしまうケースもあります。
世代をまたいで相続が繰り返されたり、土地の分割・合筆が行われたりすると、境界の記録が引き継がれないまま曖昧になっていくことがあります。「親の代に決めたはずだが書面が残っていない」というご相談は非常に多いです。
以前の所有者同士が口頭で「このフェンスが境界」と決めていたが、世代が変わって認識がずれていたというケースもあります。また、隣地の方が「少しならいい」と設置した塀や植栽が相続・売却のタイミングで問題になることもあります。

4つの原因をまとめました。「うちは大丈夫」と思っていても、気づかないうちに同じ問題を抱えているケースは珍しくありません。
境界の確認・確定のためには「測量」が必要です。測量にはいくつかの種類があり、目的によって使い分けます。
測量費用は土地の形状・面積・隣地の数・立会い調整の難易度によって大きく変わります。隣接地が多い・隣地所有者と連絡が取りにくい場合は費用・期間がかかることがあります。事前に土地家屋調査士に相談することをおすすめします。
すでに隣地との間で境界について意見が食い違っているケースや、境界が不明確なまま売却・相続が迫っているケースでは、以下の解決方法を順番に検討しましょう。

確定測量→筆界特定制度→ADR→訴訟の順で検討するのが基本です。早めの対処がコストと時間の節約につながります。
境界トラブルは、起きてから対処するよりも事前に予防することが最も重要です。以下のポイントをチェックしてみましょう。
売却前の境界確認が「スムーズな取引」につながります:売り出してから境界確定を進めると、測量・立会い・合意に数ヶ月かかることもあり、売却のタイミングを逃してしまうケースがあります。売却を検討しているなら、まず境界の状況を確認しておくことが近道です。

「市街化調整区域だから、この土地は活用できないのでは?」——このように思っている土地所有者の方は少なくありません。確かに、市街化調整区域では住宅や店舗などの建築が制限されています。しかし実は...
2026-07-10