2025-04-01

不動産売却に取り組む際、必要になる支出として見ておきたいものに、税金があります。
支払い時に焦らないためにも、関連する税金とはどのようなものか、節税方法はあるのかなど、気になるポイントも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却にかかる税金の種類や譲渡所得税の計算の仕方、節税に役立つコツをご紹介します。
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目次

マイホームや相続した実家など、不動産売却をする際に関連する税金は、印紙税と登録免許税、譲渡所得税になります。
まずは、税金の種類ごとに、概要や支払いのタイミングなどをご紹介します。
不動産売却時にかかる税金の種類は、手続き時にかかるものと、利益にかかるものとに大別することが可能です。
印紙税は、手続き時にかかる税金のひとつで、売買契約の際に支払いが生じます。
不動産売却の当事者である売主と買主が売買契約を結ぶとき、一般的には、売買契約書が作成されます。
売買契約書は、印紙税の課税文書に該当するため、必要な分の印紙を添付して納めることが必要です。
通常、売買契約書は2部作って、当事者がそれぞれ保管するため、このうちの1部分の印紙税を売主が負担します。
印紙税は、契約金額に応じて税額が変わってきますが、契約金額が1万円未満の場合は非課税で、1万円超で10万円以下の場合は200円です。
令和9年3月31日まで、契約金額が10万円を超える売買契約書については、印紙税の軽減措置の対象です。
たとえば、契約金額500万円から1,000万円以下の場合、本来の税額は1万円ですが、軽減措置の適用期間は5,000円で済みます。
契約金額が1,000万円超から5,000万円以下の場合は、本来の税額が2万円、軽減時は1万円となります。
また、令和4年5月の法改正により、一定の要件をクリアしている場合は、電子契約も可能です。
電子契約書には印紙の添付がいらず、印紙税の支払いも不要です。
不動産売却に取り組み、手続き時にかかる税金の種類には、登録免許税もあります。
登録免許税を納めるタイミングは登記申請時で、売主の負担によって申請をする際に、登録免許税の負担も必要です。
具体的には、抵当権抹消登記や住所変更登記が、売主が負担する登記の種類の代表的なものです。
抵当権抹消登記は、住宅ローンの融資う受けるときに、金融機関が不動産を担保として設定した抵当権を抹消するための手続きになります。
不動産売却時に、残債がある場合には、引き渡しまでに抵当権の抹消が必要になるため、売主が抵当権抹消登記の費用を負担することが一般的です。
抵当権抹消登記で納める税額は、不動産1つごとに1,000円で、土地の場合は1筆を1つ、建物も1つと別々に課税されます。
また、登記簿に記載されている住所と、現在の住所が異なるときに必要になる登記の種類が、住所変更登記です。
所有権の移転ができるように、登記簿上の住所を現住所にする手続きが必要です。
住所変更登記も、不動産1つごとに1,000円が税額となります。
不動産売却時に関連する税金のなかで、利益にかかる税金の種類を総称して、譲渡所得税といいます。
譲渡所得税に含まれる税金は、不動産売却の利益となる譲渡所得に課税される所得税と住民税の2種類です。
支払う時期は、譲渡所得にかかる所得税が売却した翌年の確定申告時で、住民税は確定申告後に市区町村が算出するため、6月以降に支払うことになります。
なお、売却による利益が生じなかった場合には、譲渡所得税の支払いはありません。
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不動産売却に取り組んだ際にかかる税金のなかでも、高額になりやすいものが譲渡所得税ですが、計算方法を知っておくと税額の把握に役立ちます。
譲渡所得税の計算には3つのステップがあり、①譲渡所得の算出、②課税譲渡所得の算出、③税額の算出の流れで求めることが可能です。
不動産売却の利益にかかる税金を計算するためには、譲渡所得を「売却価格-(取得費用+譲渡費用)」の式で求めることからはじめます。
売却価格に含まれるものは、土地や建物の不動産を売って得た収入金額と、固定資産税を買主と清算した金額です。
通常、不動産売却をすると、引き渡し後から年末分までの固定資産税を買主から受け取ることになりますが、この清算金も売却価格に合算します。
売却価格から差し引くことができる費用は、購入時にかかった取得費用と、売却時にかかった譲渡費用です。
取得費用には、購入や建築の代金、仲介手数料や印紙税、不動産取得税や測量費などが含まれます。
ただし、建物については、経年により減少した価値の減少分となる減価償却費を引く必要があります。
減価償却費は、「取得費用×0.9×償却率×経過年数」で計算することが可能です。
償却率の数値は、建物構造などで異なり、木造住宅のマイホームなら0.031を償却率として、式に当てはめて計算します。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料や印紙税、建物を解体した費用などが該当します。
①のステップで算出した譲渡所得から、特別控除額を差し引くと、譲渡所得税の課税対象となる譲渡所得です。
特別控除額は、要件を満たすことにより適用できる特別控除の特例により、譲渡所得から差し引ける金額です。
特例にはいくつあり、それぞれ節税につながります。
②で求めた課税対象の譲渡所得に、不動産の所有期間に応じた税率をかけて、支払う税金の金額を割り出します。
所有期間が5年以下なら、短期譲渡所得として、計算式は「譲渡所得×税率39.63%」です。
所有期間が5年超なら、長期譲渡所得となり、「譲渡所得×税率20.315%」の式で求めます。
なお、この譲渡所得税の税率は、所得税と復興特別所得税、住民税の税率を合算したものです。
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最後に、不動産売却時に知っておきたい譲渡所得税の節税につながる3つのコツをご紹介します。
不動産の購入額が不明な場合、取得費用は、概算として売却代金×5%で求めて計上することが可能です。
しかし、この概算では、売却した利益が大きくなりがちで、結果的に支払う税金も大きくなります。
相続不動産など、以前の書類を探しにくい場合もありますが、できるだけ購入額がわかる書類を用意することが、節税につながるコツです。
売買契約書がない場合も、通帳の記録が購入額を示す書類とみなされる可能性もあるため、書類が見つかったら税務署に相談や確認をすることがおすすめです。
不動産売却をして、利益となる譲渡所得がプラスになりそうなケースで、所有期間が5年に満たないとき、5年を超えて売却することも節税のコツとなります。
長期譲渡所得の税率が適用できれば、短期譲渡所得のときよりも、大幅に税率が下がり、納める税金が抑えられます。
特例は複数あるため、要件を満たす制度をもれなく使うことでも、節税が可能です。
たとえば、居住用3,000万円の特別控除なら、マイホームの不動産売却の際に譲渡所得から最大で3,000万円を差し引くことができます。
不動産相続をし、相続税の納税があるケースで、3年10か月以内に不動産売却すると、取得費加算の特例が利用できる可能性があります。
この特例は、納めた相続税の一部を譲渡所得税を計算するときの取得費用に加算できる制度です。
不動産売却に取り組む際は、印紙税と登録免許税、譲渡所得税の支払いを想定しておくと、想定外の支払いに焦るといった事態を防げます。
これらの税金のなかで高額になりがちな譲渡所得税も、計算しておくと、支払う前に税額を把握することが可能です。
また、不動産売却では譲渡所得税の節税につながる特例も複数あるため、要件を確認し、ケースに応じた制度を活用しましょう。